【運動部必見】中学生の内申点を3ヶ月で上げる7つの定期テスト攻略法

「部活で帰宅が遅くて、勉強する時間がない」
「練習で疲れ切って、机に向かう気力が残っていない」
「定期テストの点数が下がって、内申点が心配」

運動部に所属する中学生の保護者様から、このような切実な声をよく耳にします。実際、部活動に熱心に取り組めば取り組むほど、勉強時間の確保が難しくなるのは避けられない現実です。

しかし、ここで朗報があります。実は、運動部に所属している生徒でも、適切な方法を実践すれば、3ヶ月という短期間で内申点を大幅に上げることが可能なのです。本記事では、時間がない運動部の中学生でも実践できる、効率的な定期テスト攻略法を7つご紹介します。

運動部の中学生が直面する内申点アップの3つの壁

運動部の生徒が内申点を上げる上で直面する課題は、単純に「時間がない」だけではありません。より根本的な3つの壁が存在します。

1. 絶対的な学習時間の不足

一般的に、中学生の部活動参加率は約91.9％に達しており、そのうち運動部に所属する生徒は70.6％を占めています。多くの運動部では週6日以上の活動が当たり前となっており、平日の練習時間は放課後から18時〜19時頃まで続きます。

帰宅後、夕食や入浴を済ませると、実質的に勉強に使える時間は1〜2時間程度。これは部活動をしていない生徒と比べて、明らかに少ない時間です。

2. 体力的な疲労による集中力の低下

運動部の練習は体力を激しく消耗します。特に夏場の練習後は、疲労困憊で机に向かっても集中力が続かないという悩みを抱える生徒が多いのが現状です。

「勉強しなければ」という気持ちはあっても、身体が言うことを聞かない。この葛藤が、さらに精神的なストレスを生み出す悪循環に陥りがちです。

3. 効率的な学習方法を知らない

限られた時間で成果を出すには、効率的な学習方法が不可欠です。しかし、多くの中学生は「とりあえず机に向かって教科書を読む」「問題集を解く」といった、時間をかけた割に成果が出にくい方法で勉強しています。

運動部の生徒にとって必要なのは、短時間で最大の効果を生み出す、戦略的な学習方法なのです。

内申点の仕組みを理解する｜運動部だからこそ押さえたいポイント

内申点を効率的に上げるためには、まずその仕組みを正確に理解することが重要です。

内申点の計算方法と評価基準

内申点は高校受験の合否に大きな影響を与えますが、その評価基準や重要性、計算方法を詳しく理解している人は少ないかもしれません。 内申点は、通知表の5段階評価を基に計算されますが、都道府県によって計算方法が異なります。

例えば、東京都の内申点は、中学3年次の成績のみが計算対象です。 一方で、他の地域では中学1年生から3年生までの成績が対象となる場合もあります。

内申点を構成する3つの観点

平成29年の文部科学省による学習指導要領の改訂に伴い、通知表の評価基準は以下の3つの観点別評価として定められています。

1. 知識・技能
定期テストや小テストの点数が主な評価材料となります。運動部の生徒にとって最も対策しやすい部分です。

2. 思考・判断・表現
レポートや発表、グループワークでの貢献度などが評価されます。

3. 主体的に学習に取り組む態度
授業への積極的な参加、提出物の期限厳守、ノートの取り方などが評価対象となります。

運動部の生徒が狙うべき評価ポイント

時間が限られている運動部の生徒は、特に「知識・技能」の部分、つまり定期テストで確実に点数を取ることに注力すべきです。なぜなら、この部分は短期間で最も成果が出やすく、内申点への影響も大きいからです。

【攻略法1】15分学習法で集中力を最大化する

運動部の生徒にとって革命的な学習方法が「15分学習法」です。この方法は、脳科学的にも効果が実証されており、短時間で高い学習効果を生み出します。

15分学習法が効果的な理由

東京大学薬学部とベネッセコーポレーションの調査によると、60分間続けて勉強をするよりも、休憩を挟んで15分の勉強を3回したときでは、後者のほうがテストの成績がよかったのだそうです。

人間の集中力は、実は15分程度が限界だと言われています。精神科医の樺沢紫苑氏は、脳をものすごく使いながら集中すると、せいぜい15分くらいしかもたないと伝えています。

15分学習法の実践方法

ステップ1：タイマーをセットする
必ず15分きっかりでタイマーをセットします。「だいたい15分」では効果が半減します。

ステップ2：1教科に集中する
15分間は1つの教科、1つのテーマに完全に集中します。例えば「数学の一次関数」「英語の不規則動詞」など、具体的なテーマを決めて取り組みます。

ステップ3：5分休憩を挟む
15分経ったら、必ず5分間の休憩を取ります。15分間フルに集中した直後に5分の休憩を挟むことで、脳が情報を整理・記憶しやすい状態になります。これは、脳科学でも「間隔効果」として知られており、記憶の定着に非常に効果的な方法です。

ステップ4：別の教科に切り替える
休憩後は、別の教科に取り組みます。これにより、飽きることなく高い集中力を維持できます。

運動部の生徒に最適な15分学習スケジュール例

18:30 帰宅
19:00 夕食終了
19:30-19:45 数学（15分）
19:45-19:50 休憩（5分）
19:50-20:05 英語（15分）
20:05-20:10 休憩（5分）
20:10-20:25 理科（15分）
20:25-20:30 休憩（5分）
20:30-20:45 社会（15分）

このように、1時間15分で4教科の学習が可能です。長時間机に向かう必要がないため、部活で疲れていても実践しやすいのが特徴です。

【攻略法2】教科書準拠の問題集で定期テストを直撃する

定期テスト対策で最も重要なのは、「何を勉強するか」です。限られた時間で最大の効果を出すには、出題される可能性が高い内容に絞って学習する必要があります。

学校の問題集を最優先に

多くの学校では、定期テストの問題の7〜8割が学校で配布された問題集から出題されます。つまり、この問題集を完璧にマスターすれば、それだけで高得点が狙えるのです。

市販の問題集に手を出す前に、まず学校の問題集を3回は繰り返し解くことを目標にしましょう。

教科書の重要ポイントを押さえる

教科書準拠の学習とは、単に教科書を読むだけではありません。以下のポイントを押さえた学習が必要です。

・太字や色付きの重要語句を確実に暗記する
・例題と類題を完璧に解けるようにする
・章末問題は必ず全問正解できるまで繰り返す
・授業で先生が「ここは大事」と言った箇所をマークしておく

効率的な反復学習のコツ

同じ問題を3回解く際は、以下のような段階を踏むと効果的です。

1回目：じっくり解いて、分からない問題をチェック
2回目：1回目で間違えた問題を中心に解き直す
3回目：時間を計って、本番さながらに全問解く

この方法により、確実に定着度が上がり、本番でも実力を発揮できるようになります。

【攻略法3】週次PDCAサイクルで着実に成績を上げる

運動部の生徒は、試合や大会に向けて練習計画を立て、実行し、振り返ることに慣れています。この経験を勉強にも活かすのが「週次PDCAサイクル」です。

Plan（計画）：日曜日に1週間の学習計画を立てる

毎週日曜日の夜、次の1週間の学習計画を立てます。部活の予定を考慮しながら、現実的な計画を作ることが重要です。

計画のポイント：
・各教科を週に最低2回は学習する
・苦手科目は多めに時間を配分する
・部活が遅い日は復習中心、早い日は新しい内容に挑戦
・週末には1週間の総復習時間を設ける

Do（実行）：15分学習法で確実に実行

立てた計画を、15分学習法を使って実行します。完璧にこなせなくても、計画の7割以上実行できれば十分です。

Check（確認）：土曜日に振り返る

週末に1週間の学習を振り返ります。以下の点をチェックしましょう。

・計画通りに実行できた割合は？
・どの教科が進んでいて、どの教科が遅れているか？
・集中できた時間帯はいつか？
・改善すべき点は何か？

Action（改善）：次週の計画に反映

振り返りの結果を基に、次週の計画を改善します。例えば、夜より朝の方が集中できることが分かれば、朝練前の15分を活用するなど、自分に合った学習スタイルを見つけていきます。

【攻略法4】スキマ時間を活用した暗記術

運動部の生徒には、意外と多くのスキマ時間が存在します。これらを有効活用することで、学習時間を大幅に増やすことができます。

活用できるスキマ時間の例

・通学時間（電車・バス）：平均往復60分
・部活の準備時間：10〜15分
・部活の待ち時間：15〜20分
・昼休みの残り時間：10〜15分
・寝る前の10分：暗記のゴールデンタイム

これらを合計すると、1日に約90分もの時間が生まれます。

スキマ時間に最適な学習内容

スキマ時間は、以下のような暗記系の学習に最適です。

・英単語・英熟語
・社会の年号や人名
・理科の用語や公式
・国語の漢字や文法
・数学の公式

効果的な暗記ツールの活用

1. スマートフォンアプリ
暗記カードアプリを使えば、いつでもどこでも学習できます。音声機能を使えば、移動中でも耳で学習可能です。

2. 単語カード
アナログですが、書くことで記憶に定着しやすくなります。部活のバッグに常備しておきましょう。

3. 音声教材
英語のリスニングや社会・理科の要点まとめ音声を聞くことで、移動時間を有効活用できます。

【攻略法5】運動×勉強の相乗効果を最大限に活用

実は、運動部の生徒には、勉強において大きなアドバンテージがあります。それは、運動が脳に与える良い影響です。

運動が学習に与える科学的効果

アメリカのカリフォルニア州教育局が100万人以上の生徒を対象に次のような調査を行いました。（参考）「有酸素運動能力」「全身の柔軟性」などの6つの運動項目を計測し、数学とリーディングのテストを実施したのです。

6つの運動項目をすべて満たす生徒は1つしか満たさない生徒に比べて、数学もリーディングも2倍近く良い出来だったのです。

運動をすることで：
・脳への血流が増加し、集中力が向上する
・記憶力を高める脳内物質が分泌される
・ストレスが軽減され、学習効率が上がる

部活後の学習を効果的にする方法

1. 軽い有酸素運動でクールダウン
激しい練習の後は、5〜10分の軽いジョギングやストレッチでクールダウンしましょう。これにより、脳が学習モードに切り替わりやすくなります。

2. 水分補給と軽い栄養補給
脳の働きを活性化させるため、水分と糖分を適度に補給します。バナナやチョコレートなどがおすすめです。

3. 15分の仮眠でリフレッシュ
どうしても疲れが取れない場合は、15分程度の仮眠を取りましょう。これにより、集中力が回復します。

朝練前の学習が効果的な理由

可能であれば、朝練の前に15〜30分の学習時間を確保することをおすすめします。朝は脳がフレッシュな状態で、記憶の定着率が高いためです。また、運動前の学習は、運動によってさらに記憶が強化されるという研究結果もあります。

【攻略法6】定期テスト2週間前からの戦略的対策

定期テストで高得点を取るには、2週間前からの計画的な対策が不可欠です。運動部の生徒は、この期間の過ごし方で大きく差がつきます。

2週間前：全体像の把握と計画立案

やるべきこと：
・テスト範囲の確認と整理
・各教科の優先順位づけ（苦手科目を優先）
・学習計画表の作成（部活の予定も考慮）
・必要な教材の準備

この時期は、まだ部活動も通常通りあるため、無理のない計画を立てることが重要です。

1週間前：基礎固めと問題演習

やるべきこと：
・教科書の重要事項を総復習
・学校の問題集を1周目完了
・苦手分野の集中対策
・暗記事項の整理とまとめ

多くの学校では、テスト1週間前から部活動が停止になります。この時間を有効活用して、一気に学習を進めましょう。

3日前：実戦演習と最終確認

やるべきこと：
・過去問や予想問題での実戦演習
・間違えた問題の解き直し
・暗記事項の最終チェック
・時間配分の練習

この時期は新しいことを覚えるのではなく、これまで学習した内容を確実に定着させることに集中します。

前日：軽い復習と体調管理

やるべきこと：
・要点のみの軽い復習
・早めの就寝（最低7時間の睡眠）
・持ち物の準備
・リラックスして過ごす

前日の詰め込みは逆効果です。これまでの努力を信じて、リラックスして過ごしましょう。

【攻略法7】提出物と授業態度で確実に加点を狙う

内申点は定期テストの点数だけで決まるわけではありません。「主体的に学習に取り組む態度」も重要な評価対象です。

提出物で押さえるべきポイント

1. 期限は絶対厳守
どんなに素晴らしい内容でも、期限を過ぎれば評価は大幅に下がります。部活で忙しい時期は、早めに取り組む習慣をつけましょう。

2. 丁寧な字で記入
内容が同じでも、丁寧に書かれたものの方が高評価を得やすいです。時間がなくても、読みやすい字を心がけましょう。

3. 空欄を作らない
分からない問題でも、何か書く努力をしましょう。部分点がもらえる可能性があります。

4. プラスアルファの工夫
余白に関連事項をメモしたり、重要ポイントに色ペンでマークするなど、学習への意欲が伝わる工夫をしましょう。

授業態度で差をつける方法

1. 積極的な発言
1授業に1回は発言することを目標にしましょう。間違えても構いません。挑戦する姿勢が評価されます。

2. 真剣なノート作り
板書だけでなく、先生の口頭説明もメモする習慣をつけましょう。後で見返したときに分かりやすいノートは、高評価につながります。

3. 質問する勇気
分からないことは積極的に質問しましょう。授業後でも構いません。学習意欲の表れとして評価されます。

4. グループワークでの貢献
リーダーシップを発揮したり、他のメンバーをサポートする姿勢を見せましょう。協調性も重要な評価ポイントです。

部活と勉強の両立を成功させる保護者のサポート

運動部の中学生が勉強との両立を成功させるには、保護者の理解とサポートが不可欠です。

効果的な声かけとは

「勉強しなさい」という命令形ではなく、「今日の部活はどうだった？勉強の調子はどう？」といった、両方に関心を持つ声かけが効果的です。子どもが部活も勉強も頑張っていることを認め、応援する姿勢を示しましょう。

環境整備のポイント

・静かな学習スペースの確保
・適切な照明と机・椅子の高さ調整
・必要な文房具や参考書の準備
・スマートフォンなど誘惑となるものの管理

生活面でのサポート

・栄養バランスの取れた食事の提供
・十分な睡眠時間の確保（最低7時間）
・体調管理のサポート
・メンタル面でのケア

特に、部活で疲れて帰ってきた子どもには、温かい食事と理解ある対応が何よりの励みになります。

限られた時間でも内申点は必ず上げられる

ここまで、運動部の中学生が3ヶ月で内申点を上げるための7つの攻略法をご紹介してきました。

重要なのは、「時間がない」ことを言い訳にせず、限られた時間を最大限に活用することです。15分学習法、教科書準拠の学習、週次PDCAサイクル、スキマ時間の活用など、これらの方法を組み合わせることで、確実に成果は出ます。

運動部で培った集中力、忍耐力、計画性は、実は勉強にも大いに活かせる能力です。部活と勉強の両立は決して不可能ではありません。むしろ、両立できたという経験は、将来の大きな財産となるでしょう。

もし、独学での実践に不安を感じる場合は、部活と勉強の両立を専門的にサポートするサービスの活用も検討してみてください。限られた時間で最大の成果を出すためのノウハウを持つ専門家のサポートは、大きな力となるはずです。

詳しい資料は以下よりご確認いただけます。