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まるなげ ブログ プロFPが明かす老後資金の不安解消法|保険見直しで変わる将来設計
プロFPが明かす老後資金の不安解消法|保険見直しで変わる将来設計

プロFPが明かす老後資金の不安解消法|保険見直しで変わる将来設計

「老後資金が足りるだろうか...」「年金だけで生活できるのか...」

このような不安を抱える方が急増しています。65.6%の人が老後資金に「不安を感じている」「やや不安を感じている」と回答し、特に50代では82.0%以上が「不安」と答えているという調査結果も出ています。

老後資金への不安は年々高まっており、約8割が日本の年金制度に不安を感じている一方で、年金以外で老後資金に備えていない人も約6割という矛盾した状況が生まれています。

多くの方が漠然とした不安を抱えながらも、具体的な対策を取れずにいるのが現状です。しかし、実は身近なところに解決策があることをご存知でしょうか。それが「保険の見直し」です。

そこで本記事では、プロのファイナンシャルプランナー(FP)の視点から、老後資金の不安を解消する具体的な方法をお伝えします。特に、今まで見過ごされがちだった「保険の見直し」が、どのように老後の生活設計を変えるのか、詳しく解説していきます。

老後資金の不安が増大している3つの理由

老後資金への不安が高まっている背景には、大きく3つの理由があります。これらを理解することで、なぜ今、対策が必要なのかが明確になります。

長寿化による「資産の使い切りリスク」

日本は世界でも類を見ない長寿国となっています。男女ともに90歳以上まで生きる人が多くおり、特に女性の場合は約2人に1人が90歳まで、約5人に1人が95歳まで生きる可能性があるのです。

この「人生100年時代」において、最も恐れられているのが資産の枯渇です。「何歳まで生きるかわからないから」「貯金がなくなる可能性があるから」が老後資金の不安点として上位にきているのは、まさにこの長寿リスクを反映しています。

定年後の生活が30年、40年と続く可能性を考えると、従来の老後資金計画では対応しきれなくなっているのが現実です。

年金制度への不信感の高まり

公的年金制度への信頼が揺らいでいることも、不安を増大させる要因となっています。老後の不安理由として、半数近くの人が「自分が高齢者になる頃には、公的年金制度は維持が難しくなっていると思うから」と回答しています。

実際の数字を見ても、世帯主が65歳以上の夫婦世帯における毎月の支出は27万929円に対して、収入は23万7,659円で、毎月3万3000円ほどの赤字となっているのが現状です。

このギャップを埋めるためには、年金以外の収入源や資産形成が不可欠となっています。

若い世代ほど強まる将来への不安

興味深いことに、年齢が低くなるにつれ不安傾向がみられるという特徴があります。これは、若い世代ほど年金制度の持続可能性に疑問を持ち、自助努力の必要性を強く感じているためと考えられます。

しかし、多くの人が「何から始めればいいのか分からない」という状況に陥っています。年金および老後資金への関心の薄さが少なからず影響していることもあり、具体的な行動に移せていないのが実情です。

なぜ「保険の見直し」が老後資金対策になるのか

老後資金の準備というと、多くの方は「貯金を増やす」「投資を始める」といったことを思い浮かべるかもしれません。しかし、実は保険の見直しこそが、老後資金対策の第一歩となる理由があります。

ライフステージの変化と保険のミスマッチ

生命保険は長期間にわたって契約をするものもあり、契約期間中に生活状況や考え方が変わることもあります。結婚、出産、子どもの独立、定年退職など、人生の節目で必要な保障は大きく変化します。

例えば、子育て期に加入した高額な死亡保障は、子どもが独立した後は過剰になっている可能性があります。子どもが独立すると、子どもの生活費や教育費といった必要額は少なくなるため、見直しによって死亡保険や収入保障保険の保障額を減らせる場合があります。

このような保障の適正化により、毎月の保険料を削減し、その分を老後資金の準備に回すことができるのです。

保険料の削減による家計改善効果

保険の見直しによる経済効果は想像以上に大きいものです。見直しをするだけで500万円近くも保険料を節約できたという事例もあります。

一般的に、保険料の負担を抑えたいときには、見直しによって節約できるケースもあります。特に以下のような場合は、大幅な保険料削減が期待できます。

  • 複数の保険で保障内容が重複している
  • 必要以上の保障額に加入している
  • 古い保険商品のまま更新を続けている
  • 特約を過剰に付加している

医療保険を見直すことで、無駄がなくなり、経済的負担が軽くなるのです。この削減した保険料を、老後資金の積立や資産運用に回すことで、将来への備えを強化できます。

保険を活用した資産形成の可能性

保険は単なる保障商品ではありません。満期保険金や解約返戻金があるものもあります。つまり、適切な保険商品を選ぶことで、保障を確保しながら資産形成も同時に行えるのです。

例えば、終身保険や個人年金保険、養老保険などは、老後資金の準備手段としても活用できます。ただし、保障の削減で家計に余裕ができた分は、貯蓄や投資、あるいは個人年金保険や変額個人年金保険などによって老後資金の準備に充てたりすることも可能です。

重要なのは、現在の保険が本当に自分のライフステージに合っているか、老後を見据えた設計になっているかを確認することです。

年代別に見る保険見直しのポイント

保険の見直しは、年代によってポイントが異なります。ここでは、30代から70代まで、各年代で注目すべき見直しポイントを解説します。

30代:将来を見据えた保険設計の基礎作り

30代は家族形成期であり、保険設計の基礎を作る重要な時期です。子どもが産まれると、親に万が一のことが発生した際の生活面での保障を考えておくことが重要です。

この年代では、以下の点に注目して保険を見直しましょう。

  • 死亡保障:家族の生活費と教育費をカバーできる金額に設定
  • 医療保障:最低限の保障で保険料を抑える
  • 資産形成:終身保険や個人年金保険で老後への備えを開始

早ければ早いほど月々の貯蓄額が少なくても、ある程度の老後資金を形成できます。30代から始めることで、無理のない金額で着実に老後資金を準備できるのです。

40代・50代:保障の最適化と老後準備の本格化

40代・50代は収入が安定し、老後が現実的に見えてくる時期です。40〜50代は一般的に収入が多い世代ですので、老後を迎える前に貯蓄しておくと余裕ができます。

この年代の見直しポイントは以下の通りです。

  • 死亡保障の見直し:子どもの成長に合わせて段階的に減額
  • 医療・がん保障の充実:健康リスクの高まりに対応
  • 老後資金準備:個人年金保険やNISA以外の運用も検討

50代になって子育てが終わると、今度は自分達の老後や健康への関心が高まってきます。この時期の見直しは、老後の生活設計に直結する重要なものとなります。

60代・70代:老後生活に適した保険への切り替え

60代以降は、現役時代とは全く異なる保険設計が必要です。万一のときの葬儀費用や、相続で遺族がもめないようにするための相続対策としても保険が活用できます。

この年代では以下の視点で見直しを行います。

  • 死亡保障:葬儀費用や相続対策に必要な金額に調整
  • 医療・介護保障:老後の医療費・介護費用に備える
  • 資産の有効活用:解約返戻金の活用なども検討

定期保険などの場合、保険の更新時は10年以上前の保障内容のままとなっていることも少なくありません。定期的な見直しで、老後生活に最適な保険設計を実現できます。

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プロFPが教える保険見直しの具体的なステップ

保険の見直しを効果的に行うためには、正しいステップを踏むことが重要です。ここでは、プロのFPが実際に行っている見直しの手順を紹介します。

ステップ1:現在加入している保険の棚卸し

まずは、現在加入している全ての保険を把握することから始めます。保険証券等を見て、「保障内容がよくわからない」「必要性を感じない保障がある」という場合は、見直しの絶好のタイミングです。

確認すべき項目は以下の通りです。

  • 保険の種類(生命保険、医療保険、がん保険など)
  • 保障内容と保障金額
  • 月々の保険料
  • 保険期間(終身か定期か)
  • 特約の内容

家族で複数の保険に加入している場合は、「複数の保険で保障内容が重複している」ケースもあるため、世帯全体で確認することが大切です。

ステップ2:ライフステージに応じた必要保障額の算出

次に、現在のライフステージに必要な保障額を計算します。備えるべきリスクや、必要な保障額は家族の形態や人数、それぞれの年齢や就業状態などによっても変わります。

必要保障額を算出する際は、以下の要素を考慮します。

  • 遺族の生活費(配偶者・子ども)
  • 子どもの教育費
  • 住宅ローンの残債
  • 葬儀費用
  • 公的保障(遺族年金など)でカバーされる金額

自分が加入している公的保障の内容を確認し、それだけでは不足する部分を民間の保険でカバーするという観点で見直せば、保険料を削減できる場合もあります。

ステップ3:保険の最適化と老後資金準備への転換

最後に、現在の保険と必要保障額のギャップを埋めつつ、老後資金準備にシフトしていきます。必要に応じて契約内容を変更したり、他の保険に契約し直したりすることもできます。

具体的な見直し方法は以下の通りです。

  • 保障額の減額:過剰な保障を適正化
  • 特約の解約:不要な特約を整理
  • 保険の乗り換え:より条件の良い商品への切り替え
  • 払済保険への変更:保険料の支払いを止めて保障を継続

見直し後の保険には更新型のものがないため、将来同額更新した場合に保険料が上がる心配もありません。このような工夫により、長期的に安定した保険料で必要な保障を確保できます。

保険見直しで失敗しないための3つの注意点

保険の見直しは大きなメリットがある一方で、注意すべき点もあります。ここでは、失敗を避けるための重要なポイントを解説します。

無保険期間を作らない

保険を見直す時にやってはいけないのが、加入中の保険を解約してから、新たな保険に入ろうとすることです。この間に病気やケガをした場合、保障を受けられないリスクがあります。

新たな保険に先に申込み、無事に新たな保険に加入できたことを確認してから、今の保険を解約しましょう。特に年齢が上がってからの見直しでは、健康状態によって新しい保険に加入できない可能性もあるため、慎重に進める必要があります。

健康状態の変化に注意

現在の健康状態や既往歴によっては加入できない場合もありますし、保険金の保障額が減額されたりする場合も考えられます。

持病を抱えている人や、入院や手術、通院歴がある人などは、審査が通らない可能性や特別条件付きとなる可能性があります。そのため、健康なうちに見直しを行うことが重要です。

また、告知書に虚偽の記述があり、それが発見された場合、告知義務違反として保険金が給付されず、保険契約そのものも解除されてしまう可能性があります。正直な告知が基本です。

「お宝保険」の見極め

医療保険の見直しの際には、「この保険はお宝保険か?」と確認することが重要です。お宝保険とは、現在では考えられないような有利な条件で契約されている保険のことです。

特に以下のような保険は慎重に検討する必要があります。

  • 予定利率が高い時代(バブル期など)に契約した保険
  • 現在では販売されていない有利な特約が付いている保険
  • 保険料が著しく安い保険

このような保険を安易に解約すると、二度と同じ条件では加入できない可能性があります。プロのFPに相談して、慎重に判断することをおすすめします。

プロFPへの相談で得られる5つのメリット

保険の見直しや老後資金の準備を自分だけで行うのは難しいものです。ここでは、プロのFPに相談することで得られるメリットを紹介します。

1. 中立的な立場からの客観的アドバイス

ファイナンシャルプランナーは、中立的な立場の専門家であるため、安心してお金全般に関する相談ができます。特定の保険会社に属さない独立系FPであれば、相談者と利害関係がないため、相談者にとってベストな選択肢を提示してくれるのです。

これにより、本当に必要な保障だけを選び、無駄な保険料を削減できます。

2. ライフプラン全体を見据えた総合的な提案

FPは、相談者の夢や目標を達成するために、ライフスタイルや価値観、経済環境を踏まえながら、家族状況、収入と支出の内容、資産、負債、保険など、あらゆるデータを集めて、現状を分析します。

保険だけでなく、家計の見直し、老後の生活設計、教育資金の準備、住宅購入資金準備や住宅ローンの見直し、資産運用の方法や金融商品の選択ポイントなど、トータルでアドバイスを受けられます。

3. 専門知識に基づく具体的な数値シミュレーション

将来の家族構成や人生設計(生活設計)を見据えて、資金計画をシミュレーション・算出してもらえるため、漠然とした不安が具体的な数字として把握できます。

例えば、「老後資金として○○万円必要」「保険を見直すことで年間○○万円の節約が可能」といった具体的な数値を示してもらえるので、行動に移しやすくなります。

4. 最新の制度や商品情報の提供

保険商品や税制、社会保障制度は頻繁に改正されます。AFPやCFP®︎は更新制度があり、2年ごとに定められた単位を取得して更新しなければなりません。そのため、常に最新の知識を持っているFPから、最新の情報に基づいたアドバイスを受けられます。

特に、NISA制度の改正や新しい保険商品の登場など、自分では追いきれない情報も含めて提案してもらえるのは大きなメリットです。

5. 継続的なサポートによる安心感

ファイナンシャルプランナーへの相談は、相談のみで終われるのもメリットですが、希望すれば継続的なサポートも受けられます。

ライフステージの変化に応じて定期的に見直しを行い、常に最適な状態を保てるようサポートしてもらえるため、将来への不安を大幅に軽減できます。

まとめ:今すぐ始められる老後資金対策

老後資金の不安は、多くの人が抱える共通の悩みです。しかし、その解決策は意外と身近なところにあります。保険の見直しは、即効性があり、確実に効果が期待できる老後資金対策の第一歩なのです。

本記事で解説したように、保険の見直しには以下のような効果があります。

  • 毎月の保険料を削減し、老後資金の積立原資を確保できる
  • ライフステージに合った適切な保障に調整できる
  • 保険を活用した資産形成も同時に行える

ただし、保険の見直しは専門的な知識が必要であり、個人で行うには限界があります。特に、多くの人が加入する定期の死亡保障は、満期まで保障額は変わらないものの、10年ごとに契約を更新し、保険料も上がっていきますといった複雑な仕組みもあります。

そのため、プロのFPに相談することで、より効果的な見直しが可能になります。FPは、顧客のライフステージにおけるリスク許容度なども鑑みながら、安全性と収益性のバランスが顧客の考え(希望)と一致しているかをよく確認しながら最適なプランを作り上げていくのです。

老後資金の不安を抱えているなら、まずは保険の見直しから始めてみませんか。プロのFPのサポートを受けながら、あなたに最適な保険設計と老後資金準備を実現しましょう。

将来の安心は、今の行動から生まれます。一歩踏み出すことで、明るい老後への道筋が見えてくるはずです。

詳しい資料は以下よりご確認いただけます。

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