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中小企業のWantedly運用を成功させる7つのコツ【月100件応募獲得の実践法】
「Wantedlyを導入したけれど、思うように応募が集まらない」「更新作業に時間がかかって、なかなか効果が出ない」このような悩みを抱える中小企業の採用担当者は少なくありません。実は、Wantedlyで成果を上げるには、単に求人を掲載するだけでなく、戦略的な運用が不可欠です。
そこで本記事では、中小企業がWantedlyを活用して月100件の応募を獲得するための実践的な7つのコツを詳しく解説します。これらのコツを実践することで、応募数の増加だけでなく、自社にマッチした優秀な人材との出会いが期待できます。
1. 採用ペルソナを明確に設定して訴求力を高める
Wantedly運用で最も重要なのは、採用したい人材像を具体的に描くことです。採用ペルソナとは、自社が採用したい人物像のことを示しています。自社で採用したい人材の性別・年齢・現職・家族・年収・ライフスタイル・趣味といった情報を綿密に設計することで、採用したい人材を分かりやすくイメージできるようにします。
効果的なペルソナ設定のポイント
まず、採用したい人材のスキルや経験だけでなく、価値観や働き方の希望まで具体的に設定します。例えば「プログラミングができる人」という漠然とした設定ではなく、「フロントエンドの実装経験が3年以上あり、チーム開発を重視し、新しい技術の習得に意欲的な25~35歳のエンジニア」というように詳細に設定します。
次に、採用ペルソナの希望/悩みを洗い出す作業を行います。ペルソナが現在の職場で感じている不満や、転職先に求める条件を具体的にリストアップしましょう。「残業が多くてワークライフバランスが取れない」「成長機会が限られている」「裁量権を持って仕事がしたい」など、リアルな悩みや希望を想定することが重要です。
ペルソナに合わせたコンテンツ設計
設定したペルソナに基づいて、募集記事やストーリーの内容を調整します。「採用ペルソナの希望/悩み」と「自社の魅力」がマッチングしていることをアピールする必要があります。
例えば、ワークライフバランスを重視するペルソナに対しては、フレックスタイム制度や在宅勤務の実施状況、有給取得率などを具体的な数値とともに紹介します。成長機会を求めるペルソナには、社内勉強会の開催頻度や外部研修への参加支援制度、実際に成長した社員の事例などを詳しく説明しましょう。
2. 会社ページを魅力的に作り込む
Wantedlyにおいて、会社ページは求職者が最初に目にする「会社の顔」です。会社ページは、会社のビジョンや価値観、社員の情報等ユーザーの関心度に影響するものであるため、運用が上手くいっていないのであれば、会社ページの効果を見直し改善する必要があるでしょう。
価値観セクションの充実
価値観セクションでは、自社の理念や大切にしている考え方を具体的に表現します。例えば「挑戦を恐れない」という価値観であれば、「私たちは失敗を恐れず、新しいことに挑戦し続ける組織です。失敗から学び、次の成功につなげることを大切にしています。実際に、新規事業の提案制度では年間50件以上のアイデアが生まれ、そのうち5件が事業化されています」というように、具体的なエピソードや数値を交えて説明します。
メンバー紹介の工夫
メンバー紹介では、単に名前と役職を並べるのではなく、各メンバーの人となりが伝わる情報を掲載します。趣味や特技、仕事へのこだわり、入社の決め手などを含めることで、求職者が「この人と一緒に働きたい」と思えるような親近感を演出できます。
ビジュアル要素の活用
効果的な写真の要素として、オフィスの雰囲気が伝わる写真、チームで協力している様子、社員の自然な笑顔、実際の仕事風景などが挙げられます。可能であれば、撮影の日を設けて社員の方に協力いただき、上記の要素を最低一つは満たす写真を10枚以上は用意しておくことをお勧めします。
3. 募集記事を戦略的に作成・更新する
Wantedlyで応募を集めるためには、募集記事の質と更新頻度が極めて重要です。wantedlyの募集記事は、給与/福利厚生/待遇等の条件面の記載がNGという制約があるため、いかに魅力的な内容で求職者の心を掴むかが勝負となります。
キャッチーなタイトルの作成
キャッチ―なタイトルにすることは、多くの求職者の目に留まるための第一歩です。例えば「エンジニア募集」というシンプルなタイトルではなく、「フルリモートOK!自社プロダクトで社会課題を解決するフロントエンドエンジニア募集」のように、具体的で魅力的なタイトルを設定しましょう。
タイトルには、働き方の特徴(リモートワーク、フレックスタイム等)、事業の魅力(社会貢献、最新技術等)、求める人材像(成長意欲、チャレンジ精神等)などの要素を盛り込むと効果的です。
定期的な新着募集の投稿
Wantedlyの募集一覧では、「おすすめ」「人気」「新着」という並び順があり、それぞれ異なるアルゴリズムで表示されています。まだ認知度が低い中小企業の場合、「新着」枠を戦略的に活用することが、多くの求職者の目に留まるための近道となります。
効果的な新着募集の運用方法として、週に1~2本のペースで新しい募集を公開し、常に新着上位をキープする戦略があります。ただし、むやみに募集を増やすと会社ページが雑然として見えるため、定期的な整理が必要です。
具体的には、公開から1週間が経過し、PV数が100未満の募集は求職者のニーズとマッチしていない可能性が高いため、一旦非公開にして内容を見直すか、別の切り口で再構成することをおすすめします。このサイクルを回すことで、常に新鮮で魅力的な募集だけが表示される状態を維持できます。
募集記事の内容の工夫
条件面の記載をしないことによって価値観でのマッチングを重視できます。そのため、募集記事では仕事のやりがいや成長機会、チームの雰囲気などを具体的に伝えることが重要です。
「なぜこのポジションを募集しているのか」という背景から始まり、「どんな仕事をするのか」「どんなスキルが身につくのか」「どんなチームで働くのか」を順序立てて説明します。また、記事内で専門用語は使わず、間口を広げるようなライティングをすることで、より多くの求職者にアプローチできます。
4. ストーリー機能で企業文化を発信する
ストーリー機能は、募集記事では伝えきれない会社の魅力を発信する重要なツールです。構成や内容に決まりはなく、企業が自由に作成が可能。日常の会社の様子やメンバーの紹介、ストーリーを投稿できるため、いかに自社の採用広報戦略を考え、ストーリーに落とし込めるかがポイントとなります。
効果的なストーリーのテーマ
ストーリーで発信すべきテーマは多岐にわたります。例えば、社員インタビューでは、入社の決め手や現在の仕事内容、将来の目標などを詳しく紹介します。プロジェクトの裏側では、新サービスの開発過程や困難を乗り越えたエピソードを共有します。
また、社内イベントの様子や、リモートワークの実態、新入社員の成長記録なども求職者の関心を引く内容です。重要なのは、単なる求人情報では伝わらない企業の「人となり」や「会社の裏側」を感じてもらえることです。
定期的な更新の重要性
毎日の更新が難しい場合でも、週に1回から月に1回の頻度での投稿でも十分です。重要なのは継続性です。定期的に更新することで、会社が活発に活動していることをアピールでき、求職者の信頼を得やすくなります。
更新のスケジュールを立て、社内で協力体制を構築することが大切です。例えば、各部署から月1回ずつストーリーを投稿してもらう、新入社員の入社時には必ずインタビュー記事を作成するなど、ルール化することで継続的な更新が可能になります。
5. ダイレクトスカウトを効果的に活用する
Wantedlyのダイレクトスカウトは、優秀な人材へ直接アプローチできる非常に有効な手段です。開封率約80%、平均返信率約20%という高い反応率を活かすことで、採用活動の成果を一層高めることができます。
ターゲットの絞り込み
採用ペルソナを設定することで求職者の悩みや希望も見えてきます。スカウトメールでは、求職者の悩みや希望に答えられるような文言を書く必要があり、採用ペルソナを設定していなければ、求職者のニーズには応えられません。
スカウト対象者を選定する際は、プロフィールの内容を詳細に確認します。転職意欲や副業意欲も表示されるため、より転職意欲の高い候補者を絞り込むことも可能です。また、最終ログイン日時を確認し、アクティブなユーザーに絞ってアプローチすることも重要です。
パーソナライズされたメッセージの作成
WantedlyのプロフィールはSNSへのリンクがあったり、「好きな言葉」や「この先やってみたいこと」も記載されているため、候補者の志向にあったスカウトメールが送信できます。
効果的なスカウトメッセージは、相手のプロフィールを読み込んだことが伝わる内容にすることです。例えば「〇〇さんのプロフィールで『新しい技術にチャレンジしたい』と書かれていたのを拝見しました。弊社では最新のフレームワークを使った開発を積極的に行っており、〇〇さんの希望に合うのではと思いご連絡しました」というように、具体的な理由を添えてアプローチします。
フォローアップの重要性
スカウトメッセージを送った後のフォローアップも重要です。返信がない場合でも、1週間後に「先日ご連絡した件について、ご検討いただけましたでしょうか」といった丁寧なリマインドメッセージを送ることで、返信率が向上することがあります。
また、すぐに転職を考えていない人からの返信にも丁寧に対応し、長期的な関係構築を心がけることで、将来的な採用につながる可能性があります。
6. 応募者対応を迅速かつ丁寧に行う
Wantedlyでは応募から面談までのスピードが採用成功の鍵となります。
24時間以内の初回返信
応募があった際は、可能な限り24時間以内に初回の返信を行いましょう。この初回返信では、応募への感謝の気持ちを伝えるとともに、今後の選考プロセスについて簡潔に説明します。
例えば「この度はご応募いただきありがとうございます。〇〇さんのプロフィールを拝見し、ぜひ一度お話しさせていただきたいと思っております。まずはカジュアルにお互いを知る機会として、オンラインでの面談はいかがでしょうか」といった温かみのあるメッセージを送ります。
カジュアル面談の設定と実施
一般的な志望動機等を聞く面接ではなく、互いを理解するカジュアル面談を行うことで、その会社の魅力やミッションそして文化を知ってもらい、自社を好きになってもらうことで応募や採用につなげます。
カジュアル面談では、堅苦しい雰囲気を避け、お互いにリラックスして話せる環境を作ることが大切です。会社の説明だけでなく、相手の現在の状況や転職を考えている理由、キャリアの希望などをじっくり聞く時間を設けましょう。
また、「良いところがあれば転職したい」「現職に不満はないが、外の世界も見てみたい」そんな想いを持つ求職者の場合、すぐに採用を急ぐのではなく、信頼を築きながら長期的な関係構築を意識することが重要です。
継続的なコミュニケーション
カジュアル面談後も、定期的にコミュニケーションを取ることで、候補者との関係を維持します。例えば、会社の新しい取り組みや、募集ポジションに関連する情報を共有したり、候補者の近況を尋ねたりすることで、自社への興味を持続させることができます。
7. データ分析に基づくPDCA運用を徹底する
Wantedly運用を成功させるためには、データに基づいた改善活動が不可欠です。目標設定を行い、定期的に振り返りを実施しましょう。
主要指標のモニタリング
週次または月次で重要な指標を確認し、改善点を見つけていきます。まず注目すべきは募集記事のPV数です。これはタイトルの魅力度や検索での発見されやすさを表す重要な指標となります。PV数が少ない場合は、タイトルの見直しや投稿タイミングの調整が必要かもしれません。
次に重要なのが応募率(応募数÷PV数)です。この数値は、募集内容と求職者のニーズがどれだけマッチしているかを示します。一般的にWantedlyでの応募率は1~2%程度とされています。もし自社の応募率がこの範囲を下回っている場合は、募集文の内容や訴求ポイントの見直しが必要です。逆に2%を超えている場合は、その募集記事の成功要因を分析し、他の募集にも横展開することで全体の成果向上が期待できます。
A/Bテストの実施
募集記事のタイトルや内容、写真などを変更してA/Bテストを行うことで、より効果的な訴求方法を見つけることができます。例えば、同じポジションで異なるタイトルの募集を2つ作成し、どちらがより多くのPVや応募を獲得するかを比較します。
競合分析の実施
定期的に競合他社の募集内容やストーリーをチェックし、良い点は参考にしながら、自社独自の強みを打ち出す方法を模索することが大切です。
特に、同じ業界や同規模の企業がどのような訴求をしているか、どのような写真を使っているか、更新頻度はどの程度かなどを分析し、自社の運用改善に活かしましょう。
まとめ:継続的な改善で採用成功を実現する
Wantedlyで月100件の応募を獲得するためには、ここまで解説した7つのコツを総合的に実践することが重要です。採用ペルソナの明確化から始まり、魅力的な会社ページの作成、戦略的な募集記事の更新、ストーリーによる企業文化の発信、効果的なスカウト活用、迅速な応募者対応、そしてデータに基づくPDCA運用まで、すべての要素が連動して初めて大きな成果が生まれます。
しかし、これらすべてを自社のリソースだけで実施することは、特に中小企業にとっては大きな負担となることも事実です。中小企業の場合は採用専任の担当者を設けることは難しく、多くの担当者は他の業務も兼任するなど、採用活動に十分な時間を割けていない現状があります。
もし「運用の手間が大きい」「なかなか成果が出ない」とお悩みの場合は、専門的なサポートを検討することも一つの選択肢です。プロの知見を活用することで、より効率的に、より確実に採用成功への道を歩むことができるでしょう。
Wantedlyは正しく運用すれば、中小企業でも大手企業に負けない採用力を発揮できる優れたツールです。ぜひ本記事で紹介したコツを実践し、自社にマッチした優秀な人材との出会いを実現してください。
詳しい資料は以下よりご確認いただけます。

