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50代で保険料月1.5万円は高い?賢い見直しで7千円削減
「毎月の保険料が1.5万円以上かかっているけれど、これって普通なの?」そんな疑問を抱えている50代の方は多いのではないでしょうか。実は、50代の保険料の平均支払額が最も多いのは、55~59歳と65~69歳の43万6千円(月額約3万6千円)という統計もあり、月1.5万円という金額は決して珍しくありません。しかし、本当にその保険料は必要なのでしょうか?
物価高で家計が厳しい今だからこそ、保険の見直しは最も効果的な固定費削減の方法のひとつです。適切な見直しを行うことで、保障内容を維持しながら月7,000円以上の削減を実現している方も多くいらっしゃいます。
そこで本記事では、50代の保険料が高くなる理由と、賢く保険料を削減するための具体的な方法について、わかりやすく解説していきます。
50代の保険料の平均はいくら?他の世代との比較
保険の見直しを考える前に、まずは50代の保険料の実態を確認してみましょう。一般的に、50代は他の世代と比べて保険料が最も高くなる年代といわれています。
50代男女別の平均保険料
50代の場合、男性は年間平均25.5万円で1カ月に換算すると2万1250円、女性は年間平均19.0万円で1カ月に換算すると1万5833円を生命保険に支払っているという統計データがあります。つまり、男性は月2万円以上、女性でも月1.5万円以上が平均的な支払い額となっているのです。
年代別に見ると、50代は男女ともに他のどの年代よりも払込保険料の平均が高いことがわかります。これは、健康リスクの高まりや、家族への保障の必要性、そして加入時の年齢が高いことによる保険料率の上昇などが影響しています。
世帯年収別の保険料の違い
興味深いことに、保険料は世帯年収によっても大きく異なります。世帯年収200万円未満の場合には年間12万円未満(月額1万円未満)の割合が多く、年収が増えるにつれその割合は減少します。一方で年収が増えると、年間84万円以上(月額7万円以上)の割合が増えていきます。これは、収入に比例して保障内容を充実させる傾向があるためです。
しかし、ここで重要なのは「収入が多いから保険料も高くて当然」と考えるのではなく、本当に必要な保障内容になっているかを見極めることです。
なぜ50代の保険料は高いのか?3つの主な理由
50代の保険料が他の世代より高くなる理由を理解することで、効果的な見直しのポイントが見えてきます。
理由1:健康リスクの増加による保険料率の上昇
年齢が上がるにつれて、病気やケガのリスクは確実に高まります。高血圧性疾患や糖尿病などの生活習慣病やがんなどに罹患するリスクは50代以降特に高くなっていきます。
実際のデータを見ると、50代全体の入院患者数は人口10万人あたり1,142人となっています。40代全体の入院患者数が人口10万人あたり618人のため、年齢が上がるにつれて入院のリスクが高くなることが明確です。このようなリスクの上昇は、保険料に直接反映されます。
理由2:過剰な保障内容の積み重ね
多くの50代の方が、若い頃に加入した保険をそのまま継続しているケースがあります。子どもが小さかった頃には必要だった高額な死亡保障も、子どもが独立した後では必要性が低下している可能性があります。
また、複数の保険会社で似たような保障内容の保険に加入していることもあります。「一社の保険にまとめて加入し続けている」場合も、保障内容の重複や過剰が生じやすくなります。
理由3:古い保険商品による割高な保険料
保険商品は日々進化しており、最新の商品では健康な方向けの割引制度が充実しています。しかし、10年以上前に加入した保険では、こうした割引制度が適用されていないことが多いのです。
特に注目すべきは、健康状態による保険料の差です。最近の保険商品では、非喫煙者や健康体の方には大幅な割引が適用されるものが増えています。
保険料を月7,000円削減する具体的な方法
では、実際にどのような方法で保険料を削減できるのでしょうか。ここでは、多くの方が実践している効果的な見直し方法を紹介します。
方法1:ライフステージに合わせた保障内容の見直し
50代は、住宅ローンが終わったり、子どもが独立したりして、死亡保障の額を減らせることがあるという重要なポイントがあります。子どもの独立は、保険見直しの絶好のタイミングです。
例えば、子どもの教育費として準備していた死亡保障を減額することで、保険料を大幅に削減できます。50代のライフステージの変化が大きいのは、子どもの独立です。独立すれば教育資金を準備する必要性は自然に減り、医療保障の充実や老後の準備に回すことが可能になります。
見直しのポイントとしては、まず現在加入している保険の保障内容を確認し、以下の観点でチェックしてみましょう。
- 死亡保障額は現在の必要額に合っているか
- 子どもの独立後も高額な保障を継続していないか
- 配偶者の生活費として適切な金額になっているか
方法2:健康状態を活かした保険料割引の活用
健康な方や非喫煙者の方には、大きなチャンスがあります。健康体(優良体)の判断基準は保険会社ごとに異なりますが、一般的には、血圧、BMI、喫煙歴を基準としています。
特に非喫煙者の割引は効果が大きく、割引率が高い場合は30%以上割引になることもあります。例えば、月2万円の保険料が30%割引されれば、月6,000円の削減となり、年間では7万2,000円もの節約になります。
健康体割引を受けるための一般的な基準は以下の通りです。
- 血圧:最高血圧140mmHg未満、最低血圧90mmHg未満(保険会社により異なる)
- BMI(体格指数):18.0~27.0の範囲内(保険会社により異なる)
- 喫煙歴:過去1年間(または2年間)喫煙していない
方法3:最新の保険商品への乗り換え検討
古い保険商品から最新の商品に乗り換えることで、同じ保障内容でも保険料を削減できる可能性があります。ただし、年齢が上がっているため、単純な乗り換えでは保険料が上がってしまうこともあります。
乗り換えを検討する際は、以下の点に注意しましょう。
- 健康状態に問題がないか(新規加入時には健康診査が必要)
- 現在の保険の解約返戻金はいくらか
- 新しい保険の保障開始までの空白期間はないか
特に医療保険やがん保険は、がん保険には契約から90日程度の「免責期間(がんと診断されても保障されない期間)」が設定されていることが一般的なので、十分な注意が必要です。
50代が陥りやすい保険の見直しの落とし穴
保険の見直しは効果的な節約方法ですが、注意すべき点もあります。50代特有の落とし穴を避けることで、安心して見直しを進められます。
注意点1:必要な保障まで削ってしまう
保険料を下げることに集中しすぎて、本当に必要な保障まで削ってしまうケースがあります。50代から医療保険やがん保険に新規加入しようとすると、保険料が高額になったり、健康状態によって加入できなかったりすることがあります。
特に医療保障は、年齢とともに必要性が高まります。50代における「がん」の入院受療率も40代の約2倍に跳ね上がりますので、がん保障の充実は重要です。保険料削減と必要な保障の確保のバランスを考えることが大切です。
注意点2:健康状態の変化による加入制限
50代になると、健康診断で何らかの指摘を受ける方が増えてきます。一度病気になってしまうと、新たな保険への加入が困難になったり、条件付きの加入になったりすることがあります。
持病がある場合、一定の条件付きで普通の生命保険に加入できる場合がありますが、保険料が割高になることは避けられません。そのため、健康なうちに見直しを行うことが重要です。
注意点3:老後の保険料負担を考慮しない
現在の保険料だけでなく、定年後の保険料負担も考慮する必要があります。保険料の支払い期間に注意。保険料を老後も支払い続けられるのか確認しようという点は非常に重要です。
定年後は収入が年金中心となるため、現役時代と同じ保険料を支払い続けることが困難になる可能性があります。保険料の払込期間を60歳や65歳までに設定したり、保障内容を調整したりすることで、老後の負担を軽減できます。
今すぐできる!保険見直しの3ステップ
保険の見直しは難しそうに感じるかもしれませんが、順序立てて進めれば誰でも実践できます。以下の3つのステップで進めていきましょう。
ステップ1:現在の保険内容を整理する
まずは、現在加入している保険の内容を把握することから始めます。保険証券を用意して、以下の項目を確認しましょう。
- 保険の種類(死亡保険、医療保険、がん保険など)
- 保障内容と保障金額
- 保険料(月額・年額)
- 保険期間と払込期間
- 特約の内容
複数の保険に加入している場合は、一覧表を作成すると全体像が把握しやすくなります。保障内容の重複がないか、過剰な保障になっていないかをチェックします。
ステップ2:必要な保障額を計算する
次に、現在のライフステージに合った必要保障額を計算します。50代の場合、以下の観点から必要額を考えます。
- 死亡保障:配偶者の生活費、葬儀費用、相続対策費用
- 医療保障:入院・手術費用、がん治療費用、先進医療費用
- 介護保障:将来の介護費用(必要に応じて)
特に死亡保障については、子どもの独立状況や住宅ローンの残債などを考慮して、適切な金額を設定することが重要です。
ステップ3:専門家に相談して最適なプランを選ぶ
保険の見直しは複雑な面もあるため、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。特に以下のような場合は、プロの意見が役立ちます。
- 複数の保険会社の商品を比較したい
- 健康体割引が適用されるか確認したい
- 最適な保障内容と保険料のバランスを知りたい
多くの保険相談サービスでは、無料で相談を受けることができます。複数の保険会社の商品を扱っている代理店なら、公平な立場でアドバイスを受けられるでしょう。
まとめ:賢い保険の見直しで、毎月の家計にゆとりを
50代の保険料月1.5万円は、決して珍しい金額ではありません。しかし、それが本当に必要な保障に対する適正な保険料かどうかは、しっかりと見直してみる必要があります。
ライフステージの変化に合わせた保障内容の見直し、健康状態を活かした割引制度の活用、最新の保険商品への乗り換えなど、さまざまな方法で保険料を削減することが可能です。実際に、月7,000円~15,000円の削減に成功している方も多くいらっしゃいます。
物価高で家計が厳しい今だからこそ、固定費である保険料の見直しは重要です。ただし、必要な保障まで削ってしまわないよう、バランスを考えた見直しが大切です。
50代は、老後の生活も見据えた保険設計が必要な時期です。今のうちに適切な見直しを行うことで、現在の家計にゆとりを生み出しながら、将来への備えも確保できるでしょう。
保険の見直しは、一人で悩む必要はありません。専門家のアドバイスを活用しながら、あなたに最適な保険プランを見つけてください。
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