「TVer広告を出したいけど、どこに問い合わせればいいのかわからない」「予算はいくら必要なの?」「テレビCMとどう違うの?」――そんな疑問を抱えながら、なかなか第一歩を踏み出せていませんか?TVerへの広告出稿は、若年層へのリーチや動画視聴完了率の高さで注目されていますが、仕組みが複雑で情報が少なく、担当者が困惑するケースは非常に多いです。本記事では、TVer広告の出稿方法を初めての方でも迷わないよう、費用・種類・手順・注意点まで徹底的に解説します。
目次

TVer(ティーバー)は、日本の民間放送局(日本テレビ・テレビ朝日・TBS・テレビ東京・フジテレビなど)が共同で運営する公式の無料動画配信サービスです。2015年にサービスを開始し、現在では月間アクティブユーザー数が2,300万人以上(2024年公式発表)を誇る国内最大級のテレビコンテンツ配信プラットフォームとなっています。
TVerの最大の特徴は、「放送済みのテレビ番組を無料で視聴できる」という点です。視聴者はドラマ、バラエティ、ニュース、スポーツなど多彩なコンテンツをスマートフォン、タブレット、スマートテレビ、PCなどあらゆるデバイスから楽しめます。そしてこのサービスが「無料」で提供できる仕組みの根幹が、**広告収入モデル**にあります。
TVerはYouTubeと同様に、コンテンツ視聴前・視聴中に広告を配信し、その広告収益でサービスを運営しています。広告主にとっては、テレビ番組という高品質コンテンツの前後に自社広告を届けられるため、ブランドセーフティが高く、視聴者の注目度も高い広告枠として高く評価されています。
TVerの広告は、放送局が持つ豊富な視聴者データ(性別・年齢・視聴番組ジャンルなど)と組み合わせることで、精度の高いターゲティングが可能です。テレビCMと異なり、インターネット配信のためインプレッション数・視聴完了率・クリック数などの詳細な効果測定データも取得できます。
TVer広告の魅力を理解するうえで、視聴者データの把握は不可欠です。以下の表でTVerのユーザー属性をまとめました。
| 項目 | データ | 備考 |
|---|---|---|
| 月間アクティブユーザー数 | 約2,300万人以上 | 2024年公式発表 |
| 主要年齢層 | 20〜40代が中心 | 特に20〜34歳が約40% |
| 主な視聴デバイス | スマートフォン:約60%、スマートTV:約25%、PC:約15% | CTV視聴が急増中 |
| 1日あたり平均視聴時間 | 約40〜60分 | ドラマ視聴が中心 |
| 広告視聴完了率(VTR) | 約85〜95% | スキップ不可フォーマットが多い |
✅ TVerを広告媒体として選ぶメリット
⚠️ TVer広告を検討する前に知っておきたい注意点
TVer広告はテレビCMの「デジタル版」として語られることが多いですが、実際には仕組みや効果が大きく異なります。
| 比較項目 | テレビCM(地上波) | TVer広告 |
|---|---|---|
| 配信媒体 | 地上波テレビ放送 | インターネット動画配信 |
| ターゲティング | 時間帯・番組ジャンルのみ | 年齢・性別・興味関心など詳細設定可能 |
| 効果測定 | 視聴率(世帯ベース) | インプレッション・VTR・クリック数など詳細データ |
| 最低出稿金額 | 数百万円〜(局・時間帯による) | 数十万円〜(プランによる) |
| リーチ対象 | テレビを持つ世帯全般 | テレビ離れした若年層中心 |
| 配信デバイス | テレビのみ | スマホ・PC・スマートTV等 |
TVer広告には複数のフォーマットがあり、自社の目的・予算・クリエイティブに合わせて選択する必要があります。ここでは主要な広告種別を詳しく解説します。
プレロール広告は、動画コンテンツの再生前に表示される動画広告です。TVerにおける最もスタンダードな広告フォーマットで、視聴者がコンテンツを見ようとした瞬間に必ず目に入るため、高いインプレッションを獲得できます。
尺は主に15秒・30秒の2種類が一般的で、多くのケースでスキップ不可設定が可能なため、視聴完了率(VTR)が非常に高いのが特徴です。ブランド認知向上や新商品の告知など、幅広い目的に使用されます。
ミッドロール広告は、長尺コンテンツ(映画や長時間のドラマ・バラエティ番組)の途中に挿入される広告です。地上波CMと同じ感覚で視聴者に届けられるため、テレビ的な体験を重視するブランドに向いています。コンテンツに没入している状態で広告が差し込まれるため、注目度が高い一方、視聴者の一時離脱が起こるリスクもあります。
特定の番組・コンテンツの「スポンサー」として広告を出稿するフォーマットです。「この番組は○○の提供でお送りします」という形式で、番組開始前・終了後にブランドロゴや動画を表示します。コンテンツとの関連性が高く、ブランドイメージ向上に効果的です。
スポンサーシップは特定番組との独占的な関連付けができるため、ブランドの「番組スポンサー感」を演出できる点が他のフォーマットにはない強みです。
TVerのアプリ・Webサイト上に表示される静止画・アニメーションのバナー広告です。動画広告と比べてクリエイティブ制作コストが低く、サイト内でのブランド露出やキャンペーン誘導に活用されます。
✅ 広告フォーマット別・目的別選び方のポイント
⚠️ フォーマット選択で失敗しないために
TVer広告のフォーマットは、出稿時期・番組・予算によって選択肢が変わります。特にスポンサーシップ広告は人気番組ほど早期に枠が埋まるため、放映スケジュールを把握した上で早めに動くことが重要です。また、15秒と30秒では単価が大きく異なるため、クリエイティブの内容と予算のバランスを必ず確認してください。
| 広告フォーマット | 主な特徴 | 向いている目的 | 相対的な費用感 |
|---|---|---|---|
| プレロール広告(15秒) | コンテンツ前・スキップ不可が多い | 認知拡大・リーチ重視 | 中 |
| プレロール広告(30秒) | 詳細な訴求が可能 | 商品説明・興味喚起 | 中〜高 |
| ミッドロール広告 | 視聴中盤に挿入・没入感が高い | ブランド浸透・リマインド | 中 |
| スポンサーシップ | 番組との関連性・独占感 | ブランドイメージ向上 | 高 |
| ディスプレイ・バナー | 静止画・制作コスト低い | サイト誘導・補完的露出 | 低〜中 |

TVer広告の出稿は、基本的に**代理店経由**が主流です。TVerには独自のセルフサーブ型広告配信プラットフォーム(個人や中小企業が自由に出稿できる仕組み)は現時点(2024年)では整備されておらず、認定代理店や放送局の広告営業部門を通じて出稿するのが一般的な流れです。以下にステップ別に解説します。
まず、広告出稿の目的を明確にしましょう。「ブランド認知を上げたい」「新商品のローンチに合わせてリーチを拡大したい」「若年層へのアプローチを強化したい」など、目的によって最適なフォーマット・ターゲティング・予算配分が変わります。
この段階で決めておくべき項目は以下の通りです:
目的と予算が固まったら、TVer広告を扱う広告代理店に問い合わせます。TVer広告を取り扱う代理店は大きく以下の3パターンに分かれます。
代理店に相談すると、ヒアリング内容をもとに広告プランの提案と見積もりが提出されます。このフェーズでは以下の点をしっかり確認しましょう。
プランが決定したら、動画クリエイティブを制作します。TVer広告で使用する動画には、以下の技術仕様を満たす必要があります(代理店・フォーマットによって異なる場合があります)。
クリエイティブが承認されると配信がスタートします。配信中は定期的にレポートを確認し、必要に応じてクリエイティブの差し替えやターゲティングの調整を行います。主要なKPIとしては、インプレッション数・視聴完了率(VTR)・視聴完了数・クリック率(CTR)・コスト効率(CPM・CPCV)などを追います。
✅ 出稿フローをスムーズに進めるためのポイント
⚠️ 出稿プロセスでよくある落とし穴
TVer広告の費用は、フォーマット・ターゲティング条件・配信期間・放送局の組み合わせによって大きく変動します。ここでは現時点での相場感を整理します。なお、実際の料金は代理店に直接確認することを推奨します。
TVer広告の課金方式は主にCPM(1,000インプレッションあたりの費用)とCPCV(1視聴完了あたりの費用)の2種類があります。
| 広告フォーマット | 課金方式 | 目安単価 | 最低出稿予算の目安 |
|---|---|---|---|
| プレロール(15秒) | CPM / CPCV | CPM:1,500〜3,000円 / CPCV:3〜8円 | 50万円〜 |
| プレロール(30秒) | CPM / CPCV | CPM:2,000〜4,000円 / CPCV:5〜12円 | 50万円〜 |
| ミッドロール | CPM | CPM:1,500〜3,500円 | 50万円〜 |
| スポンサーシップ | 固定費(番組単位) | 1番組あたり数百万円〜 | 300万円〜(人気番組はさらに高額) |
| ディスプレイ・バナー | CPM / CPC | CPM:500〜1,500円 | 30万円〜 |
では、実際に予算規模別にどの程度のリーチが期待できるかをシミュレーションしてみましょう(あくまで参考値です)。
| 総予算 | 推奨フォーマット | 期待インプレッション数(目安) | 期待視聴完了数(目安) |
|---|---|---|---|
| 50万円 | プレロール15秒(ノンターゲティング) | 約20〜30万imp | 約17〜27万回 |
| 100万円 | プレロール15秒(ターゲティングあり) | 約35〜60万imp | 約30〜55万回 |
| 300万円 | プレロール30秒+ディスプレイ併用 | 約100〜180万imp | 約85〜160万回 |
| 500万円〜 | スポンサーシップ+プレロール | 番組視聴者全員+追加インプレッション | 番組規模による |
TVer広告の費用感を理解するために、他の主要なデジタル動画広告媒体と比較します。
✅ TVer広告のコスト効率が高いシーン
⚠️ 費用面で注意すべきこと
TVer広告は最低出稿金額が他のデジタル広告と比べて高め(50万円〜が目安)です。また、クリエイティブ制作費(動画制作費)が別途かかる場合がほとんどで、制作費込みで予算を組むと実際の配信予算が削られることがあります。動画素材がない場合は制作費(最低でも30〜100万円程度)も見込んだ予算計画が必要です。

TVer広告で実際に成果を出すためには、広告フォーマットや予算の設定だけでなく、**クリエイティブ(動画の内容・構成)の質**が非常に重要です。いくら優れたターゲティングを行っても、動画コンテンツ自体が視聴者に響かなければ効果は限定的になります。
プレロール広告では、コンテンツの前に流れるため視聴者は「早く本編を見たい」という心理状態にあります。そのため、動画の冒頭3秒以内に視聴者の注意を引きつける必要があります。具体的には:
尺によって最適なクリエイティブの構成は異なります。
15秒の場合:ブランド認知・シンプルメッセージの訴求に徹する。「Who(誰が)・What(何を)・Why(なぜ)」を絞り込み、一つのメッセージのみを明確に伝える構成が効果的です。
30秒の場合:ストーリー性を持たせることで感情移入を促し、商品の特長・使用シーン・ベネフィットをより詳しく伝えることができます。特にドラマ仕立て・問題解決型ストーリーが高い視聴完了率を記録する傾向があります。
TVerの視聴の約60%はスマートフォンからです。スマートフォン視聴においては、縦型または正方形の動画が全画面で見やすく、テキストは大きめに、重要情報は中央に配置することが推奨されます。また、電車内などの音声オフ環境での視聴を考慮し、テロップ(字幕)を充実させることも重要です。
✅ TVer広告クリエイティブのベストプラクティス
⚠️ クリエイティブ制作でやりがちな失敗
TVer広告出稿を成功させるためには、事前にリスクや注意点を把握しておくことが不可欠です。実際の出稿事例から見えてくる「よくある失敗」を整理しました。
TVer広告を扱う代理店の質は千差万別です。経験豊富な代理店は、ターゲティング設定・クリエイティブアドバイス・配信後の最適化まで一貫してサポートしてくれますが、経験の浅い代理店では期待するサポートが得られないことがあります。代理店選定時のチェックポイントは以下の通りです。
TVer広告の効果測定でよく起こる問題は、「適切なKPIを設定せずに広告を配信し、結果の評価ができない」というケースです。TVer広告は主に認知拡大・リーチを目的としたアッパーファネルの施策のため、直接的なコンバージョン(購入・申し込み)の計測が難しいことがあります。
事前に設定すべき主なKPIの例:
TVer広告の出稿は、申込みからの配信開始まで最低2〜4週間程度かかることが一般的です。特にクリエイティブの審査・修正対応がある場合はさらに時間を要するため、キャンペーン開始日から逆算して早めに動く必要があります。
✅ 出稿前の最終チェックリスト
⚠️ 出稿後に後悔しないための注意事項

TVer広告の出稿について、実際に寄せられる疑問をまとめました。出稿を検討している方はぜひ参考にしてください。
TVer広告は、テレビ番組コンテンツと連動した高品質な動画広告媒体として、特に20〜40代へのリーチやブランド認知向上に優れた効果を発揮します。ただし、出稿プロセス・費用・クリエイティブ要件など、事前に把握すべき情報が多いことも事実です。
本記事で解説したポイントを改めて整理すると:
TVer広告への第一歩として、まずは複数の広告代理店に問い合わせて見積もり・提案を受けることをおすすめします。比較検討を通じて、自社の目的・予算・スケジュールに最適なパートナーを見つけることが、TVer広告成功への近道です。