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補助金・助成金

雇用調整助成金の条件・申請方法を徹底解説【休業補償に使える助成金の仕組みと手続き】

📅 2026年04月28日
⏱ 読了目安:約8分
✍ まるなげ編集部

「売上が急減して従業員を休ませなければならないが、給与を払い続けられるか不安…」「雇用調整助成金という言葉は知っているけれど、自社が対象になるのか、どうやって申請すればいいのか、正直よくわからない」——そんな悩みを抱える経営者・財務担当者は少なくありません。雇用調整助成金は、景気変動や経済上の理由で事業活動の縮小を余儀なくされた企業が従業員を休業・教育訓練・出向させた際に、その費用の一部を国が肩代わりしてくれる非常に心強い制度です。本記事では、受給要件から申請書類・手続きの流れ、よくある失敗例まで、具体的な数値・事例を交えながら丁寧に解説します。ぜひ最後まで読んで、自社での活用イメージを掴んでください。

📋 この記事でわかること
  1. 雇用調整助成金の基本的な仕組みと目的
  2. 支給対象となる企業・労働者の条件
  3. 助成率・支給限度額など主要な数値データ
  4. 申請書類の準備から支給決定までのステップ
  5. 申請時に多い失敗例と注意点
  6. 特例措置・加算制度の活用ポイント
  7. よくある質問(FAQ)

雇用調整助成金とは何か?基本の仕組みと目的

制度の概要と法的根拠

雇用調整助成金(以下「雇調金」)は、雇用保険法第62条および「雇用保険法施行規則」に基づいて設けられた雇用維持支援策です。景気の後退・自然災害・感染症の流行など、企業の責任に帰さない経済的理由によって事業活動が縮小した場合に、従業員を解雇せずに雇用を継続しようとする事業主を支援します。

具体的には、事業主が雇用保険被保険者に対して実施した①休業、②教育訓練、③出向のいずれかに要した費用の一部を助成します。財源は雇用保険料(事業主・労働者双方が負担)であり、申請窓口はハローワーク(公共職業安定所)または都道府県労働局です。

この制度が特に注目されたのは、2020年から続いた新型コロナウイルス感染症の影響期です。当時は特例措置により助成率が最大10/10(全額)まで引き上げられ、支給額は累計で数兆円規模に達しました。コロナ特例は2023年3月末に終了しましたが、通常制度は現在も継続して活用できる重要な雇用維持ツールです。

「休業手当」との関係を整理する

雇調金を理解するうえで欠かせないのが休業手当との関係です。労働基準法第26条は、使用者の責に帰すべき事由による休業の場合、平均賃金の60%以上の休業手当を支払う義務を定めています。一方、雇調金は「使用者の責に帰すべきでない経済的理由」による休業を対象とします。

実務上は、会社が先に休業手当を全額支払い、後から雇調金で一定割合を回収するという流れになります。つまり立替払い→助成金回収の構造であり、キャッシュフロー上のタイムラグには注意が必要です。

中小企業と大企業での扱いの違い

雇調金は企業規模によって助成率が異なります。中小企業の定義は業種ごとに資本金・常時使用労働者数で決まります(製造業なら資本金3億円以下または常時300人以下など)。助成率は通常期において中小企業が2/3(約66.7%)、大企業が1/2(50%)となっており、中小企業のほうが手厚い支援を受けられます。

✅ 雇調金を活用するメリット
⚠️ 注意すべきポイント

支給対象となる企業・労働者の条件を詳しく確認する

事業主側の受給要件(4つの柱)

雇調金を受給するためには、事業主が以下4つの要件をすべて満たす必要があります。各要件の具体的な判定基準を確認しましょう。

①雇用保険適用事業主であること——雇用保険に加入していることが大前提です。加入手続きが完了していない場合は、まずハローワークで加入手続きを行ってください。

②生産量要件(売上高等の減少)——「最近3か月間の生産量・売上高等の月平均値」が「前年同期比で10%以上減少」していることが必要です。創業後1年未満の場合などは比較基準が変わります。

③雇用量要件(解雇等を行っていないこと)——支給対象期間の直前6か月間に、対象被保険者の合計数の6%を超える人員を整理解雇(事業主都合解雇)していないことが条件です。つまり、大規模なリストラを行った企業は受給できません。

④労使協定の締結——休業等を実施するにあたり、労働者代表との間で「休業協定(労使協定)」を書面で締結する必要があります。協定には休業の対象者・期間・手当の算定方法などを明記します。

対象となる労働者(被保険者)の範囲

助成の対象は雇用保険の一般被保険者です。パート・アルバイト・契約社員であっても、週20時間以上勤務し雇用保険に加入していれば対象になります。ただし、以下のケースは対象外です。

・雇用保険に未加入の労働者(加入要件を満たしているにもかかわらず手続きをしていないケースは早急に手続きを)
・事業主の4親等以内の親族(同居・生計同一の場合)
・試用期間中の労働者(雇用保険未加入の場合)
・役員(使用人兼務役員の場合は労働者性が認められれば対象になることも)

休業・教育訓練・出向の定義と要件

休業は、所定労働日に事業主の指示で1日または時間単位で働かせないことです。1人1日あたりの休業手当が支給対象となります。教育訓練は、休業させる代わりに職業能力開発のための訓練を実施することです。OFF-JT(座学・外部研修)が基本で、訓練計画を事前に提出する必要があります。出向は、他の事業主(出向先)に一定期間雇用させる形です。3か月以上1年以内が基本で、出向期間中に要した賃金の差額等を助成します。

✅ 対象要件チェックリスト
⚠️ よくある要件見落とし

助成率・支給上限額など主要な数値データを整理する

通常時の助成率と1日あたり上限額

雇調金の助成率と支給上限は、企業規模・実施内容によって異なります。2026年4月時点の通常措置における主要数値を以下の表に整理しました(最新情報は厚生労働省・ハローワークで必ず確認してください)。

区分 助成率 1人1日あたり上限額 教育訓練加算
中小企業(通常) 2/3(約66.7%) 8,490円(目安) 1,200円/人/日
中小企業(生産性要件クリア) 3/4(75%) 8,490円(目安) 1,200円/人/日
大企業(通常) 1/2(50%) 8,490円(目安) 1,200円/人/日
大企業(生産性要件クリア) 2/3(約66.7%) 8,490円(目安) 1,200円/人/日

※上限額は雇用保険の基本手当日額の最高額に連動して毎年改定されます。申請時は必ず厚生労働省の最新告示を確認してください。

支給限度日数は、1年間(保険年度:4月1日〜翌3月31日)あたり100日、3年間で150日です。ただし特例措置が発動されている場合はこれを上回ることがあります。

具体的な計算シミュレーション

では実際にどれくらいの助成金が受け取れるのか、具体例で確認してみましょう。

【事例】従業員20名・中小企業・1か月間(20労働日)の休業実施

平均賃金1日あたり:12,000円
支払い休業手当(60%):7,200円/人/日
1日あたりの助成額(上限8,490円の範囲内):7,200円 × 2/3 = 4,800円/人/日
20名×20日分の総助成額:4,800円 × 20名 × 20日 = 192万円

この事例では、約192万円の助成金を受け取れる計算になります。もし教育訓練を実施した場合、1,200円/人/日の加算で追加48万円(1,200円×20名×20日)が上乗せされます。

生産性要件とは何か

助成率を上乗せする「生産性要件」とは、生産性(=営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃借料+租税公課の合計 ÷ 雇用保険被保険者数)が3年前と比べて6%以上向上していることが条件です。生産性要件を満たした中小企業は助成率が2/3から3/4に引き上げられ、より大きなメリットを得られます。直近の決算書を用いて計算し、要件を満たす場合は積極的に申請しましょう。

✅ 助成額を最大化するためのポイント
⚠️ 助成額の計算でよくある誤解

申請書類の準備から支給決定までのステップ

STEP1:事前準備と計画届の提出

雇調金の申請は、休業を実施する前に「休業等実施計画届」をハローワークに提出することから始まります(緊急の場合は事後提出も一部認められますが、原則は事前提出です)。

計画届に必要な書類は主に以下のとおりです。

①休業等実施計画届(様式第1号)
②労使協定書(休業協定書)の写し
③生産量要件を証明する書類(売上台帳・試算表・月次決算書など)
④雇用保険適用事業所設置届の写し(初回のみ)
⑤事業活動の状況を示す書類(業況説明書など)

計画届は「計画期間の初日の前日まで」に提出するのが原則です。提出後、ハローワークから「確認書」が交付されると、計画期間中に休業を実施できるようになります。

STEP2:休業の実施と記録の保管

計画届が受理されたら、協定書に定めた内容に従って休業を実施します。この段階で最も重要なのが「記録の正確な保管」です。支給申請時に提出が必要な証拠書類を念頭に置き、日々の記録を徹底しましょう。

保管すべき主な記録:
・出勤簿・タイムカードの写し(休業日が明確に記録されていること)
・賃金台帳(休業手当の支払い記録)
・休業手当の振込明細・通帳コピー(支払い実績の証明)
・教育訓練を実施した場合は訓練実施記録・出席確認書

STEP3:支給申請書の提出

休業を実施した後(支給対象期間終了後)、「支給申請書(様式第3号)」をハローワークに提出します。申請期限は「支給対象期間の末日の翌日から2か月以内」です。この期限を過ぎると支給されませんので注意してください。

支給申請に必要な主な書類:
①支給申請書(様式第3号)
②休業対象労働者の出勤簿・タイムカードの写し
③賃金台帳の写し(休業手当の支払い記録が確認できるもの)
④振込確認書(休業手当を銀行振込で支払った場合)
⑤教育訓練加算を申請する場合は訓練実施確認書・受講者名簿など

STEP4:審査・支給決定

提出後、ハローワークまたは労働局による審査が行われます。標準処理期間は約1〜2か月ですが、繁忙期や書類の補正が必要な場合はさらに時間がかかることがあります。審査が通過すると「支給決定通知書」が届き、指定口座に振り込まれます。

補正(追加書類の提出依頼)が来た場合は、速やかに対応することが重要です。放置すると支給決定が大幅に遅れる原因になります。

✅ 申請をスムーズに進めるためのコツ
⚠️ 申請時のよくある失敗例

申請で失敗しないための注意点と不正受給リスク

よくある書類不備と対策

雇調金の申請で最も多いトラブルが書類の不備です。特に多いのが以下のパターンです。

①労使協定書の記載不足——休業の対象となる部署や対象労働者の範囲、休業手当の算定方法・率、実施期間が明確に記載されていないと差し戻されます。協定書はモデル様式を使いつつ、自社の実態に合わせて具体的に記載しましょう。

②売上高減少の証明書類が不十分——「10%以上減少」の要件を示す書類として、税務申告書・試算表・月次売上データなどが必要です。Excelで作成した売上表のみでは不十分な場合があり、会計ソフトの出力データや税理士による証明書を添付することが安全です。

③出勤簿の改ざん・事後記録——これは不正受給に直結する重大な問題です。出勤簿・タイムカードは日々リアルタイムで記録し、絶対に事後修正しないでください。

不正受給のペナルティを理解する

不正受給が発覚した場合、以下のペナルティが科されます。

①全額返還——不正に受給した全額を返還しなければなりません。
②延滞金(年5%)——返還額に対して年率5%の延滞金が加算されます。
③不正受給額の2倍の納付命令——不正受給額に相当する額の追加納付が命じられる場合があります。
④5年間の受給制限——不正受給後5年間は雇調金を含む各種助成金が受給できなくなります。
⑤社名公表——悪質な不正受給の場合、厚生労働省のウェブサイトで企業名が公開されます。

2020〜2022年のコロナ特例期には数百件以上の不正受給事案が発覚しており、返還・公表件数は年々増加しました。「わからないだろう」という軽い気持ちの不正受給でも、調査によって発覚するリスクは非常に高いです。

受給後の調査・監査への対応

雇調金の支給決定後も、ハローワークや労働局が実地調査(立入調査)を行う場合があります。調査では出勤簿・賃金台帳・振込記録・労使協定書などの原本確認が行われます。

調査に備えるためには、支給決定後も関連書類を最低5年間(消滅時効期間)は保管することを徹底してください。書類の電子保存も可能ですが、改ざん防止措置(タイムスタンプ等)を施しておくことが推奨されます。

✅ 不正リスクをゼロにするための管理体制
⚠️ グレーゾーンに注意

特例措置・加算制度の活用で受給額を最大化する

教育訓練加算の効果的な活用

休業中に教育訓練を実施した場合、通常の助成額に加えて1人1日あたり1,200円の加算が受けられます。この加算は費用対効果が非常に高く、積極的に活用すべき制度です。

対象となる教育訓練は、「職業能力の開発・向上に資するもの」とされており、以下のような研修が認められています。

・業務関連のビジネスマナー・コンプライアンス研修
・IT・DXスキルの習得(Excel、プログラミング、クラウドツール操作など)
・語学研修(英語・中国語など業務関連性があるもの)
・業界資格取得のための通信教育・外部セミナー受講
・社内での技術・技能伝承プログラム

ただし「特定の個人の趣味的なもの」「業務との関連性が薄いもの」は認められません。また、訓練は座学(OFF-JT)が基本であり、通常業務の「OJT」は対象外です。

緊急時の特例措置について

過去の事例(リーマンショック・東日本大震災・コロナ禍)では、国が緊急対応として以下のような特例措置を発動しました。

①助成率の引き上げ(最大10/10)
②1日あたり上限額の引き上げ
③支給限度日数の拡大(特例期間中は無制限のケースも)
④計画届の事後提出容認
⑤生産量要件・雇用量要件の緩和

2026年4月現在はコロナ特例は終了していますが、今後の経済変動・自然災害・国際情勢の変化によっては再び特例措置が発動される可能性があります。厚生労働省のプレスリリースや各ハローワークの告知を定期的にチェックすることが重要です。

産業雇用安定助成金との組み合わせ

雇調金と組み合わせて活用したいのが産業雇用安定助成金(スキルアップ支援コース)です。これは在籍型出向を活用する際に、出向元・出向先双方の賃金・経費を支援する制度です。

たとえば、売上が落ちている自社(出向元)の従業員を、人手不足の他社(出向先)に一時的に出向させることで、自社の人件費負担を軽減しながら従業員の雇用・スキルを維持できます。雇調金の出向コースと産業雇用安定助成金を組み合わせることで、より手厚い支援を受けられる場合があります(重複制限に注意)。

✅ 加算・特例を最大限活用するチェックリスト
⚠️ 複数制度の併用時の注意点

中小企業の申請事例から学ぶ実践的なポイント

製造業・従業員30名の申請事例

愛知県の部品製造業(従業員32名、資本金2,000万円)では、取引先の生産調整の影響で2025年7〜9月の売上が前年同期比で約23%減少しました。生産量要件(10%以上減)を満たしたため、雇調金の申請を検討しました。

この会社では、顧問社労士に相談した上で以下の手順で申請を実施しました。

7月初旬:ハローワークに事前相談→要件確認
7月5日:従業員代表と休業協定書を締結
7月8日:計画届を提出(7月15日〜9月30日の計画期間)
7〜9月:毎週水曜日を休業日に設定(対象者28名)、うち20日は社外講師による技能研修を実施
10月末:支給申請書・出勤簿・賃金台帳・訓練記録を一括提出

結果、休業手当助成額として約280万円、教育訓練加算として約34万円、合計314万円を約6週間後に受給しました。「社労士なしでは書類の不備で2〜3回は差し戻されていただろう」と担当者が語るほど、専門家の関与が有効でした。

飲食業・従業員15名の申請事例

大阪市の居酒屋チェーン(3店舗、従業員15名・アルバイト10名含む)では、近隣の大型工事による通行規制で来客数が急減し、売上が前年比15%超の減少となりました。アルバイトを含む雇用保険加入者全員を対象に、月10日程度の休業を2か月間実施。社労士の支援のもとで申請した結果、約95万円の助成金を受給できました。

この事例のポイントは、アルバイトも雇用保険に加入していたため、全員を対象にできたことです。週20時間以上勤務するアルバイトが雇用保険未加入のまま放置されているケースはよく見られますが、加入させることで雇調金の対象にもなり、将来の失業給付にもつながります。

IT企業・テレワーク環境での注意点

テレワーク(在宅勤務)が普及した現在、「在宅で業務をさせながら休業手当を申請する」という誤解が起きやすくなっています。休業は「使用者の指示で労務の提供を全くさせない」ことが条件であり、在宅で少しでも業務をさせていれば休業にはなりません

IT企業の場合、「メールチェックだけさせた」「Slackを返信させた」程度でも労働とみなされる可能性があります。休業日には業務指示を一切しない、社内システムへのアクセス記録も残さないといった徹底した管理が必要です。

✅ 申請事例から得られる教訓まとめ
⚠️ テレワーク環境での特別注意事項

よくある質問(FAQ)

Q1. 創業1年未満の企業でも雇用調整助成金を申請できますか?
A. 原則として「前年同期比で生産量・売上高が10%以上減少」という要件がありますが、創業後1年未満で前年同期の実績がない場合は、比較基準を「直近3か月の月平均値」と「その3か月前の月平均値」とするなど、特例的な計算方法が認められています。ただし、雇用保険の適用事業所であること・労使協定の締結といった他の要件は同様に満たす必要があります。詳細は最寄りのハローワークに事前確認することを強くおすすめします。

Q2. 申請はどこに提出しますか?オンライン申請はできますか?
A. 申請の提出先は、事業所の所在地を管轄するハローワーク(公共職業安定所)または都道府県労働局です。窓口持参・郵送のほか、厚生労働省が提供する電子申請(e-Gov)を使ったオンライン申請も一部手続きで利用できます。e-Govを利用するにはGビズIDプライムアカウントの取得が必要です。初回申請は窓口相談を利用し、2回目以降はオンラインで効率化するのが現実的です。

Q3. 休業手当は最低何%支払えば助成対象になりますか?
A. 労働基準法第26条に基づき、平均賃金の60%以上の休業手当を支払うことが、雇調金の受給要件となっています。60%未満の支払いでは助成対象になりません。また、会社が独自に休業手当を100%支払った場合でも、雇調金の助成計算の基礎となる金額は実際に支払った休業手当額となるため、100%支払いの方が助成額も大きくなります。ただし1人1日あたりの上限額(約8,490円)を超える部分は助成されません。

Q4. 雇用調整助成金を受給している期間中に従業員を解雇することはできますか?
A. 支給対象期間中に整理解雇(事業主都合解雇)を行うと、その時点で受給が打ち切られる可能性があります。また、受給期間の前後6か月間に対象者の6%を超える整理解雇を行うと、遡って助成金の返還を求められることがあります。一方、本人都合退職・定年退職・契約期間満了による離職については、直ちに受給に影響しないケースもあります(判断基準が細かいため、ハローワークに個別確認してください)。

Q5. 助成金の申請から受給まで通常どのくらいの期間がかかりますか?
A. 標準的なスケジュールは以下の通りです。①計画届提出→確認書受領:約1〜2週間。②休業実施期間:1か月〜3か月程度。③支給申請書提出→支給決定:約4〜8週間。合計すると、最初の計画届提出から実際の振込まで最短でも3〜4か月かかるのが一般的です。申請件数が多い時期(経済危機や特例措置発動時など)はさらに長くなることがあります。キャッシュフロー管理の観点から、融資・つなぎ資金の確保も並行して検討することをおすすめします。

Q6. 雇用調整助成金を受給した場合、税務上の扱いはどうなりますか?
A. 雇用調整助成金は益金(雑収入)として課税対象となります。受給した年度(助成金の支給決定を受けた事業年度)に収益計上する必要があります。一方、休業手当として支払った費用は損金(人件費)として計上できます。結果として「支払った休業手当(損金)+受け取った助成金(益金)」という構造になり、差額部分(会社が実質的に負担した休業手当分)が税務上のコストとなります。決算処理については顧問税理士に確認してください。

Q7. 新規採用した従業員も雇用調整助成金の対象になりますか?
A. 雇用保険の一般被保険者であれば、新規採用者も対象になります。ただし、雇用保険の加入手続きが完了していることが前提です。採用してすぐに雇用保険未加入のままになっているケース(特に試用期間中)では対象外となります。また、事業主の4親等以内の親族(同居・生計同一)は対象外となる点にも注意が必要です。新規採用者については採用直後から雇用保険手続きを完了させ、記録を整備しておくことが重要です。

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